電子黒板のメリットとデメリット及び活用方法

電子黒板のメリット
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電子黒板は導入ありきでは、決して対投資効果の面で課題が生じるのは明らかです。電子黒板を使って何を行いたいか?教育ICTツール導入により何を変えたいのか?「導入の目的」を明確にしておく必要があります。

そのためには、まずは、授業の課題を洗い出すことをお勧めします。現状の授業の何が課題なのか、どこをどう変えたいのか?その方向性を見定めたうえで、方法論を検討していく必要があります。電子黒板は、魔法の杖ではありませんので、導入しても課題を自然と解決してくれません。

道具は使いこなしてこそ、効果とメリットを出します。

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電子黒板のメリット

電子黒板を導入するメリットはいくつかありますが、まずは板書する時間を削減することができるので、授業が効率よく行うことができるでしょう。

電子黒板ではパソコン上の画面が、そのまま黒板上に写しだすことができ、パソコンの操作もその電子黒板上で行うことができるのでとっても便利です。

従来の黒板と同じように書くことも可能ですし、書き込んだ後の内容はすべて保存することも可能になっています。

事前に準備しておいた教材をさっと表示するだけでよいので、スピーディーに授業を進めることができます。

従来であれば板書にかかる時間が授業1時間のうちで5~10分もあると言われていたので、この時間をなくすだけでも、時間を有効に使うことができます。

また従来の黒板の場合、チョークを使用していましたが、電子黒板の場合はチョークを一切使わないでよいので、粉塵が体内に入りこむこともなく、人体への影響が少ないと言われています。

整理すると電子黒板のメリットは、

  • 保存ができる→欠席者への配布、復習のしやすさ、データ共有
  • 拡大ができる→後ろの学生も見える
  • メディア(動画、音声)との融合
  • 授業が効率化できる、短縮化できる
  • デジタル教科書との連携による教科書の情報量の拡大→授業の質強化
  • チョーク等の環境負荷の軽減

など多数存在します。上にあげた以上に多数のメリットがありますが、まず課題を抑えないと、どの機能が普及の決め手、授業の質の向上へとつながるかははっきりとは言えない。

まず、現状の授業を分析することをお勧めする。下記は実際に導入された学校の生徒の意見です。

電子黒板やタブレットを実際に使用している学校に聞いてみると子供たちからの反応は上々だということです。

電子黒板に教科書を映し出すと、実物の本よりも大きく見えるのでグラフの目盛りなどの細かい部分が見えやすいそうです。

また先生が黒板に図や表を書いていると、時間がムダにかかってしまいますが、電子黒板の場合は映し出すだけでいいので、授業の効率がアップするでしょう。

またチョークを使うと手が汚れたり、色分けが難しかったりしたところも、電子黒板では解消されるでしょう。

電子黒板の課題・デメリット

一方、電子黒板の導入初期における多くのデメリット・課題が内在することがわかってきています。

  • 高校1年生全員に端末を導入(購入義務付け)
    ・・・しかし、端末に教育ソフトをダウンロードできない不具合が、県立高36校のうち34校で発生。
  • 電子黒板で使える教材の著作権のハードルもあり、USBメモリ/SDカードでのインストールにも壁がある。
  • 端末の準備に時間がかかる
  • 授業開始とともに準備を始めると、IDとパスワードの入力だけでなく、端末を取りに行ったり、忘れた生徒の対応にあたるなど、実際には10~15分も時間がかかってしまう。
  • リハーサルしても、授業本番になって、「通信エラー」が発生するなど、授業継続が困難になるケースもある。
  • 国語などでは、書き込んだ文字には止め、はらいなどの細かい表現はしにくい

実は、電子黒板やタブレットの機能そのものよりは、インターネット回線や通信障害が起きていることがわかります。本質的な問題でないところで、時間がとられてしまう。実は、逆説的な言い方をすれば、これがIT機器導入時におきやすい本質的な問題ともいえるでしょう。

特に課題だとあげられるのは、40代以上の先生方の教育ICTのリテラシー向上になるかと推測されます。若い先生は、普段からITツールを使いこなすことになれていますが、熟練の先生のスタイルがそのままで電子黒板上でおこなえるのかが課題です。また、それが返って、非効率になることもあるため、使いやすい電子黒板をまずは導入することが重要だといえるでしょう。

設置に時間がかかる点

設置に時間がかかってしまうという点に関して解説します。電子黒板がまだ1教室に1台設置されていないケースがほとんどですので、授業前に教室に毎回運んで、ペンの位置合わせなどを行わなければなりませんので、この作業が面倒に感じる人も多いでしょう。

教室への設置や移動は全て教員の負担になってしまうのです。スタンド付きのホワイトボードなどでは、1階から2階に持ち運ぶなどは、階段では無理になります。

また、電子黒板は基本パソコンんで動きますので、OSの更新パッチのインストールが動作してしまったり、OSの軌道に時間がかかったりと、多くの不測の事態がおきることも念頭においておかないとなりません。

PCの電源を入れなおせば済む場合でも、慎重な先生だと、軌道するまで待ち続けることも考えられますので、使いこなせない、動作が不安定となると、「電子黒板は使えない」と決めつけてしまうことがあります。

電子黒板の場合、このPC側の問題であって、PC側とネットワークの運用に負荷がかかっていると考えるのが良いでしょう。

電子黒板のスムーズな導入に必要なこと

そして、新しいICT機器を導入、定着させるために、一番気を付けること。それは立ち上げ時期の1ヶ月です。ここで、今後のすべてが決まるといっても過言ではありません。

電子黒板は、教育ソリューションの提供であるため、導入後のフォローが必須です。

いわゆる、電子黒板は、同じディスプレイパネルを使っていますが、家電のテレビ販売とは対極にあり、ITソリューションであることを忘れてはいけません。

テレビは、家庭に配送されてきたら、消費者自ら、BSチューナー、地デジチューナーにケーブルをつなぎ、BSカード等を差し込んで、画像が出ることを確認したら、それ以上のユーザーフォローは発生しません。

電源を入れれば、テレビとしての機能を満足する。電波を受信して映像を表示するといった一方的な使い方しかしないためです。

しかし、電子黒板の場合は、あらゆる使い方が存在するために、まずは活用方法を、ソリューション提供元が指南して立ち上げをスムーズにする必要があります。

教育ICTソリューションは、単にIT機器の知識だけではなく、ネットワーク構築、無線wifi、配信・ストリーミング技術といった知識が必要となり、オールインワンでソリューションできる会社はまだまだ少ないのが実情です。

とくに、こういった運用周りの細かい対応は、経験が必要であり、むしろ家電業界よりは、ITソリューション会社のほうが強い分野だといえるでしょう。

教育ICTインフラ整備、活用で大事なことは、目標と方向性を固めたら、”できることから始める”が鉄則です。もちろん、電子黒板を入れると、タブレットと連携することで、応用的な使い方、将来像を見せることはできます。

ただし、先生方は日々の教材準備に時間を割いており、電子黒板のための授業を毎日するわけにはいきません。だから、まずは、いまできることから始めることが重要です。

習うより慣れろ。電子黒板をつかった授業になれることからスタートすることが大事です。

業者は、あれも、これもと提案したいものだが、設計者の立場にたって、現状の課題の認識、「目標」と「狙う成果」を共有しツール群の必要な機能の絞り込みから始めました。

そして、「目標達成」のために大事な機能は何か?に絞って、”何をするツール”と説明して導入することで、普及が一気にすすみ、文化が定着します。

そこから次第にできることが増えていきます。”何でもできるツール”は、実は”何もできない”ことが多いことも気を付ける事のポイントです。

電子黒板は、無限の可能性と応用があるのは事実ですが、まずは基本的な使い方をご説明して、そこからスタートすることで、立ち上がりがスムーズになることが多いといえるでしょう。

電子黒板の活用法を現場と一緒に考えよう

目的と方向性が、学校現場と業者間で共有できていないと、当然効果が出ない。電子黒板の導入時に気をつけることは、「導入ありき」ではなく、「ビジョン」の共有です。

ある学校では電子黒板が毎日稼働し、黒板を使わなくなった学校があります。否定的だった先生が、その後「ばっちし!です。ありがとうございます」とそれまでの意見が変わることもあったそうです。

この学校では、全教室への導入に向けて、設備投資を継続しています。最新機器を使った学校ということで、パンフレット、学校案内、ホームページにも電子黒板が登場し、授業の質と中身を向上させることに成功しました。

この学校様でなぜ導入がスムーズに進んだのかを紹介します。

打ち合わせ1.電子黒板でできる機能を一通り解説

→先生方に、自分の授業にどのように適用できるか検討してもらうことを宿題としました。
※この時には、すぐに具体的に出てくることは少ないです。電子黒板をつかってどうすればできるのかはまだわからないからです。

打ち合わせ2.実際の日々の授業をコンサルタントが授業参観

→授業をみながら、現状の授業の課題の洗い出し。更に、ここは電子黒板でやれば、面白くなる、効率化できる、改善できる点をメモ。

打ち合わせ3.お互いの溝を埋めた後、活用法を議論し、STEP1~STEP3まで段階をくぎって、電子黒板上に現状の課題と目標と期待する成果を書きだす。

お互いのギャップを埋め、レベルを合わせた上で、目標設定。

購入前に、事前によく活用法を議論検討が必要があります。しっかりと、その業者が、映像放送機器、ITインフラ知識があるのか、相談に乗ってくれるのか判断しながら、導入検討することも重要であると書き添えておきたい。

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